プロローグ:また、比較してしまった朝に

今朝、目が覚めて最初にしたことは何でしたか?
わたしは、スマホに手を伸ばしました。
Instagramを開いて、フィードをスクロールして。そこには友人の結婚報告、後輩の昇進祝い、大学の同級生の海外移住のお知らせ。
きれいな写真、幸せそうな笑顔、たくさんのいいね。
「いいなあ」って思いながら見ていたはずなのに、気づいたら胸がざわざわしていました。
「それに比べて、わたしは?」
この問いが頭に浮かんだ瞬間、朝の静けさは消えて、代わりに重たい気持ちだけが残りました。
あなたも、こんな朝を経験したことがあるんじゃないでしょうか。
他人の輝きを見て、自分の人生が色あせて見えてしまう感覚。比較しない方がいいってわかっているのに、つい見てしまう。そして落ち込む。また繰り返す。
「わたしって、なんてダメなんだろう」
そう思ってしまうこと、ありますよね。
でも、ちょっと待ってください。
その「比較して落ち込む」という反応は、あなたが弱いからでも、性格が悪いからでもないんです。
実は、それは人間の脳が持っている、とても自然な仕組みなんです。
この記事では、なぜわたしたちは他人と比較してしまうのか、その心の仕組みを一緒に理解していきましょう。そして、比較の波に飲み込まれずに、自分だけのものさしで生きていくための、具体的な方法をお伝えします。
完璧に比較をやめることはできないかもしれない。でも、比較に振り回されない自分には、きっとなれます。
今日から、少しずつ。一緒に始めてみませんか?
第1章:なぜ、わたしたちは比較してしまうのか

比較は、脳の生存戦略だった
「比較するのをやめたい」
そう思っている人は多いと思います。わたしもそうでした。
でも、ある心理学の本を読んで、考え方が変わりました。
人間の脳は、太古の昔から「周りと自分を比較する」ことで生き延びてきたんです。
狩猟採集時代、自分が集団の中でどんな立ち位置にいるのかを把握することは、生存に直結していました。強い人、賢い人、人気のある人。そういう人たちと自分を比べて、自分の価値を測り、集団の中での役割を見つけていく。
つまり、比較は「悪い癖」じゃなくて、生きるために必要な機能だったんです。
でも、問題があります。
現代社会は、その脳の仕組みにとって、あまりにも過酷すぎるんです。
情報過多の時代が、比較を加速させる
昔の人が比較する相手は、せいぜい自分の村や町にいる数十人、数百人でした。
でも今は?
SNSを開けば、世界中の「成功者」「幸せそうな人」「キラキラした日常」が、無限に流れてきます。
しかも、そこに映っているのは、ほとんどが「ハイライトシーン」だけ。
誰も、朝起きられなくてバタバタした様子とか、仕事で失敗して落ち込んでいる姿とか、そういうのは投稿しませんよね。
つまり、わたしたちは毎日、他人の「最高の瞬間」と、自分の「ありのままの日常」を比べているんです。
これって、すごく不公平な戦いだと思いませんか?
心理学では、これを「上方比較」と呼びます。自分より優れている(ように見える)人と比較することで、劣等感や不安が生まれる現象です。
ある調査によると、SNSの利用時間が長い人ほど、自己肯定感が低下しやすい傾向があるそうです。
わたし自身、Instagramを1週間やめてみたことがあります。最初の数日は「みんなの投稿が気になる!」って落ち着かなかったんですが、3日目くらいから、不思議と心が軽くなったんです。
朝起きて、誰かの幸せを確認する必要がなくなった。自分のペースで、自分の一日を始められるようになった。
それだけで、こんなに違うんだって驚きました。
比較は、あなたのせいじゃない
ここまで読んで、気づいてほしいことがあります。
比較して落ち込むのは、あなたが「ダメな人間」だからじゃありません。
脳の仕組みと、現代社会の構造が、わたしたちを比較に駆り立てているんです。
だから、「またやっちゃった」って自分を責める必要はないんです。
むしろ、「ああ、わたしの脳が、生き延びようとしてるんだな」って、少しだけ優しく見てあげてください。
問題は比較すること自体じゃなくて、比較に支配されてしまうこと。
その違いを理解するだけで、次のステップに進めます。
第2章:比較の波から降りる、5つの実践法

1. 「比較モード」に気づくアンテナを立てる
まず最初にやってほしいのは、自分が比較モードに入っていることに、気づけるようになることです。
わたしたちは無意識のうちに比較しています。だから、まずは「あ、今、比較してる」って気づくことが、すごく大切なんです。
なぜこれが効果的なのか
心理学では「メタ認知」と呼ばれる力があります。自分の思考や感情を、一歩引いて観察する力です。
この力を育てると、感情に飲み込まれずに、冷静に対処できるようになります。
比較して落ち込んでいるとき、わたしたちは感情の渦の中にいます。でも、「あ、今わたし、比較モードに入ってる」って気づけた瞬間、少しだけ渦の外に出られるんです。
具体的な実践方法
朝起きてスマホを見たとき、こんなふうに自分に問いかけてみてください。
「今、誰かと比べてる?」
「胸がざわざわしてない?」
「『それに比べて』って言葉が頭に浮かんでない?」
この問いかけを習慣にするだけで、比較モードに気づけるようになります。
わたしは、スマホの待ち受け画面に「今、比べてない?」ってメモを貼っています。ちょっと笑っちゃうかもしれないけど、これが意外と効果的なんです。
気づくだけで、自動的に次の行動が変わってきます。
今すぐできる1分アクション
スマホのロック画面に「今、比べてない?」というリマインダーを設定してみましょう。アラームでもいいし、メモアプリの通知でもOKです。
2. 「感謝リスト」で視点を変える
比較モードに気づいたら、次は視点を変える練習です。
他人が持っているものばかり見ていると、自分が持っているものが見えなくなります。だから、意識的に「今、自分が持っているもの」に目を向けるんです。
なぜこれが効果的なのか
ポジティブ心理学の研究で、感謝の習慣が幸福度を高めることが何度も証明されています。
感謝することで、脳は「足りないもの」から「すでにあるもの」へと注意を切り替えます。これだけで、心の満足度がぐっと上がるんです。
わたしたちは、持っているものには慣れてしまって、当たり前だと思ってしまう。でも、本当は当たり前じゃないことばかりなんですよね。
具体的な実践方法
毎朝、または毎晩、小さなノートに「今日、感謝できること」を3つ書いてみてください。
大きなことじゃなくていいんです。
「朝、温かいコーヒーが飲めた」
「電車で座れた」
「仲のいい友達がいる」
こんな小さなことでいい。むしろ、小さなことの方がいいんです。
わたしは寝る前に、ベッドの中で書いています。書いているうちに、「あれ、今日って結構いい日だったかも」って思えてくるんです。
比較して落ち込んだ日ほど、この習慣が心を救ってくれます。
今すぐできる1分アクション
今日、感謝できることを3つ、スマホのメモアプリに書き出してみましょう。「美味しいごはんが食べられた」「体が動く」「屋根のある家がある」何でもOKです。
3. SNSとの距離を、自分で決める
比較の大きな原因がSNSなら、その使い方を見直すことも大切です。
「SNSをやめなさい」とは言いません。それは現実的じゃないし、SNSには良い面もたくさんあるから。
でも、使い方は変えられます。
なぜこれが効果的なのか
メディア心理学の研究では、SNSの「受動的利用」(ただスクロールするだけ)が、幸福度を下げることがわかっています。
逆に「能動的利用」(友達とメッセージをやり取りする、自分の考えを投稿するなど)は、幸福度にあまり影響しないか、むしろ高めることもあるそうです。
つまり、「見るだけ」をやめて、「やり取りする」に変えるだけで、SNSとの関係は変わるんです。
具体的な実践方法
まず、自分のSNS利用時間を把握しましょう。スマホの「スクリーンタイム」機能で確認できます。
そして、こんなルールを試してみてください。
- 朝起きてすぐの30分はSNSを見ない
- 寝る1時間前はスマホをリビングに置く
- フォローを見直して、見ると落ち込む人はミュートかアンフォロー
- 「いいね」の数を見ない設定にする
- タイムラインをダラダラ見るのではなく、「特定の人の投稿だけ見る」と決める
わたしは朝、SNSの代わりに窓の外を見るようにしました。空の色、鳥の声、風の感じ。そういうものに目を向けるだけで、一日の始まり方が変わります。
今すぐできる1分アクション
今日の夜、寝る1時間前にスマホをリビングに置いてみましょう。代わりに、本を読むか、ストレッチをするか、ただぼーっとする時間を作ってみてください。
4. 「自分だけのものさし」を育てる
他人と比較してしまうのは、自分の中に「これでいい」と思えるものさしがないからかもしれません。
だから、自分だけのものさしを育てていきましょう。
なぜこれが効果的なのか
心理学者のキャロル・ドゥエックは、「成長マインドセット」という概念を提唱しています。
他人との比較ではなく、「過去の自分」と比較することで、自己肯定感が高まり、継続的な成長につながるという考え方です。
他人の基準で自分を測るのではなく、自分の基準で自分を見る。これができるようになると、比較の波に飲み込まれにくくなります。
具体的な実践方法
まず、こんな質問を自分に投げかけてみてください。
「わたしにとって、幸せって何?」
「わたしが大切にしたい価値観は?」
「1年後、どんな自分になっていたい?」
そして、その答えを基準にして、小さな目標を立ててみましょう。
例えば、
「毎朝、10分だけ読書をする」
「週に1回、好きなカフェでゆっくり過ごす」
「月に1冊、新しいジャンルの本を読む」
こんな小さな目標でいいんです。
大切なのは、「他人がすごいと思うこと」じゃなくて、「自分がやりたいこと」を選ぶこと。
わたしは、「毎日、何か一つ、自分を褒める」という習慣を始めました。「今日は洗濯物をちゃんとたたんだ」とか、そんな小さなことでも。
自分で自分を認める練習をしていると、他人の評価がそこまで気にならなくなってきます。
今すぐできる1分アクション
ノートに「わたしにとって、幸せって何?」と書いて、思いつくまま3つ書き出してみましょう。正解はありません。あなたの心が動くものを書いてください。
5. 「比較したっていい」と自分を許す
最後に、これが一番大切かもしれません。
比較してしまった自分を、責めないでください。
なぜこれが効果的なのか
心理学では「セルフコンパッション(自己への思いやり)」という概念があります。
自分に厳しくするのではなく、失敗や弱さも含めて自分を受け入れることで、かえって心が安定し、成長しやすくなるという研究結果があります。
「また比較しちゃった、わたしってダメだ」と思うと、ダブルパンチで落ち込みます。
でも、「比較しちゃったけど、それも人間だからしょうがないよね」と思えると、傷は浅く済むんです。
具体的な実践方法
比較して落ち込んだとき、こんなふうに自分に声をかけてみてください。
「大丈夫、人間だもん。比較しちゃうこともあるよ」
「わたし、よく頑張ってるよ」
「今日はこれでいい。明日また、やり直せばいい」
まるで、大切な友達を励ますように、自分に優しく語りかけてあげてください。
わたしは、鏡の前で自分に笑いかける練習をしています。最初は照れくさかったけど、今では「今日もよくやってるね」って言えるようになりました。
今すぐできる1分アクション
今、心の中で「わたし、よく頑張ってるよ」と自分に言ってみてください。声に出してもいいです。恥ずかしいかもしれないけど、言葉にすると不思議と心に届きます。
第3章:完璧じゃなくていい、続けることが大事

ここまで読んで、「よし、明日からやってみよう!」って思ってくれたら嬉しいです。
でも、きっと最初はうまくいかないこともあります。
朝起きて、またSNSを見てしまうかもしれない。比較して落ち込んで、自分を責めてしまうかもしれない。
それでいいんです。
だって、長年の習慣を変えるって、そんなに簡単じゃないから。
わたしだって、今でも時々、他人と比べて落ち込むことがあります。
でも、前よりは早く気づけるようになった。そして、立ち直るのも早くなった。
それは、ここに書いた方法を、完璧じゃないけど、少しずつ続けてきたからです。
月曜日にできなくても、火曜日に始めればいい。
今日、比較して落ち込んでも、明日は感謝リストを書けばいい。
大切なのは、「やめないこと」。完璧にやることじゃなくて、戻ってくることです。
そして、もう一つ。
あなたの周りには、きっとあなたのことを大切に思ってくれる人がいます。
つらいときは、一人で抱え込まずに、誰かに話してみてください。
「最近、SNS見るたびに落ち込んじゃって」って、友達に話すだけでも、心は軽くなります。
あなたは一人じゃないんです。
第4章:あなたの光は、もう輝いている

他人と比較して落ち込む癖を手放すこと。
それは、他人の光を否定することじゃありません。
誰かが輝いているのを見て、「すごいな」って思うこと、それは素敵なことです。
ただ、その光に目がくらんで、自分の足元が見えなくならないように。
あなたには、あなただけの光があります。
それは、他人と比べて測れるものじゃない。
朝、コーヒーを淹れる丁寧な手つき。
友達の話を、ちゃんと聞いてあげられる優しさ。
疲れていても、明日に向かって眠りにつく強さ。
そういう、小さな光の積み重ねが、あなたの人生なんです。
比較は、きっとこれからもなくならない。
でも、比較に支配されない自分には、なれます。
自分だけのものさしで、自分のペースで、自分の道を歩いていく。
そんな生き方を、一緒に始めてみませんか。
今日も、あなたが自分に優しくできますように。
明日も、ここで会いましょう。
第5章:まとめ──今日から始める、比較に振り回されない生き方

他人と比較して落ち込むのは、あなたが弱いからでも、ダメな人間だからでもありません。それは、人間の脳が持っている自然な仕組みです。
でも、その仕組みに支配される必要はありません。
この記事でお伝えした5つの方法を、もう一度振り返ってみましょう。
- 「比較モード」に気づくアンテナを立てる
- 「感謝リスト」で視点を変える
- SNSとの距離を、自分で決める
- 「自分だけのものさし」を育てる
- 「比較したっていい」と自分を許す
どれも、今日から始められる小さなことばかりです。
完璧にできなくてもいい。1つだけ試してみるだけでもいい。
大切なのは、「自分を責めるのをやめること」と「少しずつ続けること」。
あなたには、あなただけの光があります。
他人の光に目がくらんで、自分の足元が見えなくなってしまうのは、もったいない。
今日から、自分のペースで、自分だけのものさしで、自分の人生を歩いていきましょう。
今日から始める最初の一歩:
- 今夜、寝る前に「今日、感謝できること」を3つ、スマホのメモに書いてみてください
第6章:よくある質問

Q1. 比較するのをやめたいのに、どうしても見てしまいます。どうすればいいですか?
A. 「見ない」ことを目標にするのではなく、「見たときの反応を変える」ことから始めてみましょう。比較してしまったら、「あ、今比較してる」と気づくだけでOK。その気づきが、少しずつあなたを変えていきます。完璧にやめようとしなくて大丈夫です。
Q2. 感謝リストを書こうとしても、何も思いつきません。
A. 最初はそれでも大丈夫です。「今日、息ができた」「ベッドで眠れた」そんな当たり前すぎることから始めてみてください。書き続けるうちに、だんだん見つけるのが上手になっていきます。3つ書けなかったら、1つでもOKです。
Q3. SNSをやめたら、友達との つながりがなくなりそうで不安です。
A. SNSをやめる必要はありません。使い方を変えるだけでいいんです。タイムラインをダラダラ見るのをやめて、大切な友達に直接メッセージを送る。そういう「能動的な使い方」に変えてみてください。本当のつながりは、SNSの使用時間で測れるものじゃありません。
Q4. 自分だけのものさしって、どうやって見つければいいですか?
A. まず、「他人がどう思うか」を一旦横に置いて、自分の心に聞いてみてください。「これをしているとき、わたしは幸せ?」「これは、本当にわたしがやりたいこと?」その答えが、あなただけのものさしです。見つけるのに時間がかかっても大丈夫。焦らず、少しずつ探していきましょう。
Q5. 実践してみたけど、また落ち込んでしまいました。わたしには無理なんでしょうか?
A. 無理じゃないです。一度落ち込んだからといって、それまでの努力が無駄になったわけじゃありません。むしろ、「落ち込んだ」ことに気づけたこと自体が、成長の証です。大切なのは、落ち込まないことじゃなくて、落ち込んでも戻ってこられること。何度でも、ここに戻ってきてください。
第7章:あとがき──わたしからあなたへ

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
この記事を書きながら、わたし自身も過去の自分を思い出していました。
SNSを見るたびに落ち込んで、「わたしって何もできてない」って思っていた日々。
友達の幸せを素直に喜べない自分に、罪悪感を感じていたこと。
でも、少しずつ、本当に少しずつ、変わってきました。
今でも、他人と比較してしまうことはあります。でも、前よりは早く気づけるようになったし、立ち直るのも早くなった。
そして何より、「比較しちゃう自分」を責めなくなりました。
あなたも、きっと変われます。
焦らなくていい。完璧じゃなくていい。
今日より明日、明日より明後日、少しずつ、自分に優しくなっていけたらいい。
わたしは、ここでいつもあなたを応援しています。
また、ここで会いましょう。
朝のコーヒーと一緒に、あなたの心が少しでも軽くなりますように。
ミオ
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【この記事を書いた人】
ミオ(23歳)
都会で暮らしながら、自分らしく生きる方法を模索中。
黒猫ルナと一緒に、朝の静かな時間を大切にしています。
MorningWordsで、あなたの心に寄り添う言葉を届けたい。
わたし自身、他人と比較して落ち込むことがよくありました。でも少しずつ、自分のペースを見つけられるようになってきました。この記事が、あなたの心を少しでも軽くできたら嬉しいです。
初回公開日: 2025年11月29日
最終更新日: 2025年11月29日