なんて事ない話

目が合う、だけでいい

ミオとルナのMorningWords


朝、パソコンを開く前に、ふとそっちを見てしまいます。

デスクの隅っこ。
マグカップと、充電ケーブルと、ポストイットの束のあいだに、ちょこんと座っている多肉植物。

名前は知らないです。買ったときのタグはとっくに捨ててしまって、今もどんな子なのか正式にはわかっていない。ただ、丸くて、みどりで、なんとなく元気そうで。それだけで、ずっとそこにいてもらっています。

目が合う、という言い方が正しいのかどうかわからないんですけど。
なんか、目が合うんですよね。

朝のぼんやりした時間に、コーヒーを持ったままなんとなくデスクに座って、でもまだ何もする気になれなくて、ぼーっとしていると。ふっとこっちを向いている気がして。

向いていないんですよ、当たり前に。
植物に目はないし、わたしのことなんて見ていない。
でも、なんか合う気がしてしまう。


きのうは少し、気持ちがざわざわしていました。

なんとなく仕事のペースが掴めなくて、終わったことよりまだ終わっていないことの方が頭を占領していて。夜にルナを撫でながら、こういう日って何がいけなかったんだろうなあ、ってぐるぐるしていました。

ルナはそんなこと知らないので、ただお腹を出してごろんとしていました。

撫でながら、まあいいかって思えたんですよね、なんとなく。
何が解決したわけでもないし、次の日のタスクが消えたわけでもないんですけど、ルナのお腹の温かさに集中していたら、さっきまでのぐるぐるがどこかへ行っていて。

猫ってそういうところがずるい。


で、翌朝。今朝のことです。

コーヒーを入れて、デスクに座って、なんとなくパソコンを開く前にぼーっとしていたら、また多肉植物と目が合いました。

なんか、元気そうだなあ、と思いました。

水はあんまりあげなくていいって聞いていて、実際ほとんどあげていないのに、ちゃんとぷっくりしていて。特に何かしてあげているわけじゃないのに、毎日そこにいて、なんか変わらない感じで。

わたしはけっこう変わるんです、毎日。
機嫌が良かったり、ぜんぜんだめだったり、理由もなく気持ちが重かったり。
でもあの子はほぼ同じ顔をしていて。

それが、なんか、いいなって思いました。

うまく言えないんですけど。
変わらずそこにいてくれるものが、デスクの隅にある、ってそれだけのことなんですけど。

ちょっとだけ、うれしかったです。


今日もなんとなく始まっていきます。

コーヒーはもう少し冷めるし、タスクはそのまましっかりあるし、ルナはきっとわたしが仕事している間ずっと寝ています。

それでまあ、いい朝だなあと思っています。


あのこ、名前つけようかな。まだ迷ってる。

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