プロローグ: 「もっと知りたい」が始まりになる

入門編を読んで、キャンドルを灯し始めてくれましたか?
最初の一本。
それが、あなたの暮らしに小さな光をともしてくれたなら、うれしいです。
でも、使っていくうちに、こんな疑問が出てきませんでしたか?
「ソイキャンドル以外って、どう違うんだろう」
「ピラーとか、ティーライトとか、形の違いって何?」
「自分に合う香りって、どうやって見つければいいの?」
わたしも、最初の一本を使い切ってから、雑貨屋さんに行って途方に暮れました。
棚に並ぶキャンドルの多さに圧倒されて、「なにがなんだかわからない」と30分くらいぐるぐるして、結局入門編と同じソイキャンドルを買って帰ってきた(笑)。
でも、それでよかったんだと今は思います。
焦らなくていい。少しずつ、知っていけばいい。
初級編・前編では、キャンドルの「ワックスの種類」「形状の違い」「香りの分類」という3つの基礎知識をお伝えします。
これを知ると、棚の前で迷わなくなります。
「これは自分には合わないな」「これ、試してみたい」って、自分の言葉で選べるようになります。
一緒に、もう一歩進んでいきましょう。
第1章: ワックスの種類と特徴

キャンドルの「ワックス(蝋)」には、いくつか種類があります。
入門編ではソイキャンドルをおすすめしましたが、それぞれに違う特徴があって、使い方や好みによって向き・不向きがあります。
ひとつずつ、見ていきましょう。
1. パラフィンワックス

キャンドルといえば、歴史的に最もよく使われてきたワックスです。
石油を精製して作られるもので、手に入りやすく価格も手頃。市販のキャンドルの多くがこのタイプです。
特徴:
- 色がきれいに出やすい(白から鮮やかな色まで)
- 香りが飛びやすく、香りのキャンドルとして使いやすい
- 表面がなめらかでツヤがある
- 価格が比較的リーズナブル
気になるところ:
- 石油由来のため、すすがやや出やすい
- 環境への負荷が気になる方には向かないかも
雑貨屋さんで「シンプルで安いキャンドル」を探すと、たいていパラフィンです。香りをしっかり楽しみたい方や、見た目重視で選びたい方に向いています。
2. ソイワックス(大豆蝋)

入門編でもご紹介した、大豆油から作られるワックスです。
近年、「ナチュラルなキャンドルがほしい」という方に選ばれることが増えています。
特徴:
- 植物由来で、すすが出にくい
- 燃焼がゆっくりで、長持ちしやすい
- 表面がマットでやわらかい質感
- お湯で洗い流しやすい
気になるところ:
- パラフィンに比べると、香りの飛び方がやや穏やか
- 表面に白い筋(フロスティング)が出ることがある(品質の問題ではなく、自然なもの)
「ナチュラルな暮らしが好き」「すすが気になる」という方には、ソイワックスがおすすめです。
3. ミツロウ(ビーズワックス)

ミツバチが作る巣の素材から作られるワックスです。
自然素材の中でも、特に純粋なもの。「一番古くから使われてきたキャンドル素材」ともいわれています。
特徴:
- 天然の甘くやさしい蜂蜜の香りがある
- すすがほとんど出ない(最もクリーンといわれる)
- 燃焼時間が長い
- 空気を浄化する効果があるともいわれている(科学的根拠には諸説あり)
気になるところ:
- 他のワックスより価格が高め
- 色が黄金色〜ベージュ系に限られる
- 動物由来なため、ヴィーガンの方には向かない
わたし、はじめてミツロウキャンドルを灯したとき、何もしていないのにほんのり甘い香りが漂ってきて、びっくりしました。「これが本来の蝋の香りか」って、なんだか感動したんです。
4. ジェルワックス

透明なゼリー状のワックスです。
インテリアとして楽しむことに特化したキャンドルで、中にドライフラワーや貝殻を入れて、見た目を楽しめるのが特徴です。
特徴:
- 透明で中に素材を封入できる(視覚的な楽しさ)
- ユニークな見た目でギフトに人気
- 香りの持続性がよい
気になるところ:
- 燃焼時の安全に注意が必要(封入した素材によっては危険なことも)
- 実用的というよりインテリア寄り
「使うというよりも、飾って楽しむ」感覚に近いかもしれません。
5. ヤシ油( coconutワックス)
最近注目されているのが、ヤシの実から作るヤシ油ワックスです。
ソイワックスに近い植物由来のクリーンなワックスで、香りの飛び方がよく、燃焼もきれいといわれています。まだ市場に出回る量は少ないですが、こだわりのキャンドルブランドで使われていることが増えています。
【まとめ比較】
ワックス |素材 |すす| 香り| 価格感 |こんな人に
パラフィン |石油 |やや出やすい| 強く出やすい |リーズナブル| 香りを楽しみたい、見た目重視
ソイ |大豆 |出にくい |穏やか |中程度 |ナチュラル派、初心者
ミツロウ |蜂の巣 |ほぼ出ない| 天然の甘い香り| 高め| 自然素材にこだわる方
ジェル| 鉱物油 |少ない| 持続性が高い| 中程度| インテリアとして飾りたい方
ヤシ油 |ヤシの実 |出にくい |よく飛ぶ |やや高め |こだわり派、試してみたい方
【今すぐできる1分アクション】
持っているキャンドルの裏やラベルを見てみましょう。「ソイワックス」「パラフィン」などの記載があるはずです。「自分が使っているのはどのワックスか」を知るだけで、次の選び方が変わります。
第2章: 形状の違いと、それぞれの使い方

キャンドルの「形」も、実はいろいろあります。
見た目の違いだけでなく、使いやすさや楽しみ方も変わってきます。
コンテナキャンドル(容器入り)
入門編でおすすめしたのが、これです。
ガラスや陶器などの容器に蝋が入っているタイプ。蝋が溶けても容器の外に流れ出ないので、初心者に一番扱いやすい形です。
使い終わった後の容器を小物入れや植木鉢として再利用できるのも、密かな楽しみです。
ピラーキャンドル

円柱形の、容器なしで自立するキャンドルです。
蝋が溶けて縁に積み重なっていく様子が美しく、「育てる」感覚で楽しめます。
ただし、受け皿やホルダーが必須です。蝋が溶けて外に流れ出るので、テーブルに直接置くのはNG。
インテリアとして飾る楽しさが大きい形です。
ティーライト

アルミの小さなカップに入った、直径4cm程度の小さなキャンドルです。
燃焼時間は3〜5時間と短めですが、価格がリーズナブルで複数まとめて使えます。
アロマディフューザー(間接加熱タイプ)の熱源としても使われます。複数並べてムードを演出するのも素敵です。
わたし、バスルームにティーライトをいくつか並べてみたことがあって。でも1つ消えかけたのに気づかず、次の日見たらアルミがびちゃびちゃになっていて焦りました。ティーライトは「燃え切ったら終わり」という感覚で使うのが正解です(笑)。
テーパーキャンドル
細長いスティック状のキャンドルです。
クリスマスのキャンドルスタンドに立てるような、あの形。ディナーや特別な日の雰囲気づくりに向いています。
専用のホルダーが必要で、蝋が垂れやすいので管理がやや必要ですが、その細長いシルエットはとても絵になります。
ヴォティブキャンドル
ピラーとティーライトの中間くらいの小さなキャンドルです。
小さなガラスカップに入れて飾るのが一般的。複数まとめてテーブルに並べると、あっという間に素敵な雰囲気になります。
【今すぐできる1分アクション】
次に雑貨屋さんに行ったとき、キャンドルコーナーで「これはコンテナ、あれはピラー」と形の名前を確認してみましょう。知っているだけで、選ぶ視点が変わります。
第3章: 香りの分類と、自分好みの見つけ方

キャンドルの香りを選ぶとき、「なんとなく」で選ぶのも十分です。
でも、香りにはカテゴリがあって、それを知ると「自分はどの方向性が好きか」がわかってきます。
そうすると、「このお店にはわたしの好きな系統がある」「これは試してみたい」と、選ぶのがずっと楽しくなります。
フローラル系

花の香りをベースにしたカテゴリです。
ラベンダー、ローズ、ジャスミン、ピオニー(ボタン)など。
こんな人に:
- 甘くやさしい香りが好き
- リラックスしたい夜に
- ベッドルームやバスルームに
入門編でわたしが最初に選んだのも、ラベンダーのフローラル系でした。でも、その次に買ったローズ系が「甘すぎて頭が痛くなった」という経験も(笑)。フローラルの中でも、軽いものからしっかり甘いものまで幅があります。
ウッド・アース系

木の香りや大地をイメージさせるカテゴリです。
サンダルウッド、シダーウッド、ベチバー、パチュリなど。
こんな人に:
- 落ち着いた、渋めの香りが好き
- 集中したいとき、仕事や読書のお供に
- リビングや書斎に
「甘い香りは苦手」「ちょっと大人っぽい香りが好き」という方に向いています。わたしの友人は「キャンドルは甘い香りのイメージがあって苦手だったけど、ウッド系を試したら好きになった」と言っていました。
シトラス系

柑橘類の香りをベースにしたカテゴリです。
レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモットなど。
こんな人に:
- 爽やかですっきりした香りが好き
- 朝の目覚めに
- キッチンや作業スペースに
香りがクセになりにくく、誰でも使いやすいカテゴリです。「最初の一本を試してみたい」という方にも向いています。
スパイス・ハーブ系
シナモン、クローブ、バジル、ローズマリーなど、料理にも使われるスパイスやハーブの香りです。
季節感が出やすく、特に秋冬にシナモン系のキャンドルはとても人気があります。「焼き菓子みたいな香り」「ホット飲み物みたいな香り」と表現されることも。
ムスク・バニラ系
やわらかく甘い、官能的な香りのカテゴリです。
ムスク(麝香)、バニラ、アンバーなど。
フローラルよりも深みのある甘さで、夜の時間にゆっくりと楽しむのに向いています。
フレッシュ・クリーン系
雨上がりの空気や、清潔感のある石けんのような香りです。
「香りが苦手」という方でも比較的受け入れやすいカテゴリです。
自分に合う香りの見つけ方
香りの好みは、本当に人それぞれです。
「気分」や「使う場所」で変えてみるのも楽しいです。
- 朝、目を覚ましたい → シトラス系
- 夜、リラックスしたい → フローラル・ラベンダー
- 集中したい → ウッド・ハーブ系
- 秋冬の特別な夜 → スパイス・ムスク系
そして、お店では「香りを嗅いで、直感で選ぶ」のが一番です。
「これだ」と感じる香りは、だいたい正解です。
ただ、わたしが学んだことがあります。
お店で嗅ぐのと、実際に灯したときの香りは、少し違う。
これはどのキャンドルでも起こること。灯すと熱で香りが変化するからです。
だから、最初は高価すぎないものから試してみて、自分の好みを探っていくのがいいかなと思います。
【今すぐできる1分アクション】
「自分が好きかもしれない香りカテゴリ」を一つ決めてみましょう。次のお店でそのカテゴリを中心に探すと、迷いが減ります。
まとめ: 「知る」ことが、選ぶ楽しさになる

今回学んだことを整理します。
ワックスの種類:
- パラフィン → 香りが強く、価格リーズナブル
- ソイ → ナチュラル・すすが出にくい・初心者向き
- ミツロウ → 自然素材の極み、天然の香り
- ジェル → インテリアとして飾る楽しさ
- ヤシ油 → こだわり派の新定番
形状の種類:
- コンテナ → 初心者に一番扱いやすい
- ピラー → 育てる感覚、インテリア映え
- ティーライト → リーズナブル・複数まとめて使う
- テーパー → 特別な日の演出に
- ヴォティブ → コンパクトにムードを出したい
香りの分類:
- フローラル → 甘く優しく、リラックスに
- ウッド・アース → 落ち着いた、集中したい時に
- シトラス → 爽やかに、朝向き
- スパイス → 季節感、秋冬に
- ムスク・バニラ → 深い甘さ、夜の時間に
「知らなかった頃」と「知った今」では、同じキャンドルコーナーが違って見えます。
焦らなくていい。
一つずつ試していけばいい。
わたしも、全部の種類を体験するのに1年以上かかりました。それでいいんです。「次はこれを試してみよう」という楽しみが続く方が、キャンドル時間は豊かになります。
👉 関連記事:
【関連1】キャンドルのある暮らし、はじめよう【入門編・前編】キャンドルとは?最初の1本の選び方
【関連2】キャンドルのある暮らし、はじめよう【入門編・後編】安全な使い方と、最初に揃えたいもの
💡 おすすめアイテム:
ソイキャンドル・ウッド系 おすすめブランドの入門セット
ミツロウキャンドル(100%天然素材)
ティーライト20個セット(ソイワックス)
FAQ

Q1: ソイとパラフィン、香りの強さはどちらが上ですか?
A: 一般的に、パラフィンの方が香りが強く飛びやすいといわれます。ソイは穏やかですが、部屋の中で長時間楽しめる持続性があります。「香りが弱い」と感じたら、部屋を狭くして試してみてください。どちらが「良い」ではなく、好みと使い方次第です。
Q2: 複数の香りを同時に灯してもいいですか?
A: 灯せますが、香りが混ざって予想外の匂いになることも。最初は1本ずつ試して、慣れてきたら組み合わせを楽しんでみましょう。同系統(フローラル×フローラルなど)の方が合わせやすいです。
Q3: フロスティング(白い筋)が出てきた。不良品ですか?
A: ソイワックスキャンドルに出やすい、自然な現象です。温度変化によってワックスが結晶化したもので、品質や香りには影響ありません。ナチュラルな素材の証ともいえます。
Q4: ティーライトはアロマディフューザーのものを使えますか?
A: ティーライト用のアロマディフューザー(間接加熱タイプ)に対応したものなら使えます。ただし、「上にオイルを垂らして香りを楽しむ」タイプのディフューザーには、無香タイプのティーライトが向いています。香り付きのティーライトだと香りが混ざってしまうことがあります。
Q5: 環境に優しいキャンドルが欲しい場合、何を選べばいいですか?
A: ソイワックスまたはミツロウがおすすめです。植物由来・天然素材で、すすも出にくいです。さらにこだわるなら、オーガニック認証を受けた素材や、リサイクル容器を使ったブランドを探してみてください。
【続きは後編で】

ここまで、キャンドルの「ワックス・形状・香りの分類」をお伝えしてきました。
後編では:
- 目的別・シーン別の具体的な選び方
- 国内外のおすすめブランドの特徴
- 長持ちさせるための保管方法
- 「ステップアップしたい」ときの選び方のコツ
など、実際に「選んで、使いこなす」ための内容をお届けします。
前編で学んだことを、お店で一度試してみてから後編に進むのもおすすめです。
焦らなくていい。
あなたのペースで。
👉 関連記事:
【関連1】キャンドルの種類と選び方【初級編・後編】目的別の選び方とおすすめブランド
あとがき

キャンドルのことを「知っていく」のって、なんだか小さな旅みたいだと思いませんか。
最初は「とりあえずこれ」と選んでいたものが、少しずつ「わたしはこっちの方が好きかも」になっていく。
その変化が、面白いんです。
わたしも、ソイキャンドルしか知らなかった頃から、ミツロウの深さに感動して、ウッド系の香りに出会って、今では「この季節にはこの香りが好き」と言えるようになりました。
「全部試さなくていい」と思っています。
好きなものに出会えたら、それでいい。
そのための地図として、この記事が少しでも役に立てたなら、うれしいです。
後編でも、一緒にもう少し深めていきましょう。
ミオ
【この記事を書いた人】
ミオ(23歳)
都会で暮らしながら、自分らしく生きる方法を模索中。
黒猫ルナと一緒に、朝の静かな時間を大切にしています。
MorningWordsで、あなたの心に寄り添う言葉を届けたい。
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初回公開日: 2026年3月27日
最終更新日: 2026年3月27日